ここでは日経平均を計算して指数の意味や特徴についてまとめておきます。
日経平均とは
日経平均は日本経済出版社が算出している経済指標です。
TOPIXは時価総額加重平均方式(ある時点から何%上下しているか。単位%)ですが日経平均は価格平均(単位円)です。
東証一部上場企業から225銘柄の平均の株価の平均を出して日本経済の実態を把握することを目的としています。(東証一部は現在2千弱の企業が上場しているため約10%が日経平均構成銘柄となります)
1950年9月の算出開始して構成銘柄を入れ替えながら現在に至ります。
特徴
値がさ株の影響を受けやすいです。
日経平均構成銘柄で株価が高く影響を与えやすい銘柄上位5銘柄を列挙します。
1位【9983】ファーストリテイリング:9.18%
2位【9984】ソフトバンク:4.18%
3位【6954】ファナック:3.29%
4位【9433】KDDI:2.89%
5位【8035】東京エレクトロン:2.53%
5銘柄だけで約22%を占めます。※1
ある銘柄のインパクトが非常に大きく日本経済の実態を反映しているとは言いづらい一面もあります。
※1銘柄の寄与度は下記サイトより引用
計算方法
計算方法は単純に225銘柄を足して225で割るだけではなく”みなし額面“と”除数“で調整しています。
式で表現すると次のようになります。
日経平均=(225銘柄のみなし額面換算株価の合計)/除数
みなし額面換算株価
みなし額面換算株価とは株価が桁違いに高い銘柄の影響を受けにくくするために調整した株価です。
みなし額面換算株価=株価*50/みなし額面
みなし額面とは例えば株価273円のA株と5840円のB株12300円のC株があったとして単純に平均してしまうとC株の影響が大きすぎてしまいます。
そこでみなし額面A株:50円B株500円C株5000円として上記の式で調整すると
A株273円、B株584円、C株123円となり株価が高い銘柄の影響を下げられます。
みなし額面は日本経済新聞社のHPで公表されています。
https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/archives/file/nikkei_stock_average_par_value_jp.pdf
CSVファイルもありますので計算も可能です。
除数
株式を分割する場合を考えます。
例えば225構成銘柄で1株500円の株式を1→2株に分割すると株価は250円になります。
そのまま日経平均を計算すると250円分下がってしまいます。
本来みなし額面換算の株価の合計を225で割ればいいのですが株式の持ち合い、併合、分割などの影響を受けます。
指数の連続性を維持するために除数という株価が連続になるように調整した数値を用います。
この方法はダウ式と呼ばれてダウ30種工業株価平均の算出にも用いられています。
除数は日本経済新聞のHPに記載があります。(2019.01.19現在27.0003)
まとめ
今回は日経平均の計算方法と特徴について簡単にまとめました。
経済のバロメータとしての役割だけでなく先物やCFDで指数そのものをトレードすることができるようになっていますので今一度指数の持つ意味をよく理解してトレードに役立てればと思います。
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